吉原にはお茶けしの為に義理風呂と言う物があります

お茶とは出勤しても1人もお客さんに着かない事です。
昔の遊郭ではお茶を引く(淹れる)のは女の子のお仕事で、人気のある忙しい女の子はお茶を引く暇はなく不人気の嬢が引いていました。
そこから暇な嬢の事をお茶嬢と呼ぶようになったのです。

お茶を引くと女の子はお店を辞めてしまいます。
稼げないお店に在籍していても時間の無駄ですからね。

それを防ぐためにお店が行うのが義理風呂です。
系列店や仲の良いお店(協力店)のボーイがお客さんの振りをしてそのお茶になりそうな女の子を指名するのです。

この義理風呂は女の子からしてもボーイにしてもあまり良い物ではありません。
ボーイは自腹で指定された女の子に入らないといけないのです。
(吉原の店員は吉原で遊んではいけないと暗黙のルールがあるので好みの子に入る事もできませんが)

義理風呂が行われるのは基本的に高級店です。
格安店ならばフリー客を使ってお茶けしができますからね。
つまり義理風呂をさせられるボーイは65000円を支払う事になるのです。
それほど高い給料をもらっている訳では無いボーイにとってはかなりの負担になります。

女の子は義理風呂を嫌う傾向になりますので系列店のボーイだとバレないように気を使います。
プレイも印象に残らない様に無難にこなす事になるでしょう。
そうすると大金を払っているのにまったく楽しめません。

女の子はお茶を引かずに済むわけです(義理風呂でもバックはフリーのお客さんを接客して時と同じ金額貰えます)からメリットしかない様に考えるかもしれませんが、そうではありません。
デメリットもあります。

まず一つ目に義理風呂の相手が系列のボーイなのでそれに気づいた際はとても気まずいです。
系列店内でボーイが移動する事は良くある事なので義理風呂相手と数ヵ月後には同じお店で働いているという事も良くあります。

2つ目は絶対に指名で返ってこないお客さんと言う事です。
高級店ではフリー客をいかに指名客に変えていけるかが大事なので、義理風呂に来たボーイにも一生懸命しっかりとサービスすると思います。
指名が返らないお客さん相手に頑張るほど虚しい事は無いですよね。

それにサービスチェックをされている場合もあります。
ここできちんとした接客が出来ていなければフリー客を回してもらえなくなったり。
お客さんへのアンケートよりも厳しいチェックです。

女の子にもボーイにもメリットの無い物ですが、無くならないのはお店自体に損は無いからです。
周りのお店との付き合いも吉原は大事にしているというのもあるかもしれません。

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